日本の気候と新潟(にいがた)

日本はユーラシア大陸(Eurasian Continent)の東に位置する島国で、はっきりとした四季(しき=春夏秋冬の4つのきせつ)があります。それは、モンスーン(monsoon)(季節風(きせつふう))の影響(えいきょう)だと言われています。

 

冬はシベリア(Siberia)の方から冷たい風が吹きます。そのため、沖縄(おきなわ)などの一部の地域をのぞいて、寒くなります。夏は南からの季節風で、太平洋の南の暖かくて湿った空気が日本に流れてきます。その影響(えいきょう)で、 多くの地域で熱帯(ねったい)のように湿度が高くなり、暑くなります。春と秋は、晴れの日と雨の日をくり返す、天気が変わりやすい季節(きせつ)です。また、6月ころには梅雨(「つゆ」または「ばいう」)という雨の日が続く季節があります。夏や秋には台風がきます。たくさん雨が降ったり、強い風が吹いたりして、大きな被害(ひがい)が起きることもあります。

 

それでは、日本の四季はどこでも同じかというと、そうではありません。太平洋(たいへいよう)側の地域と日本海(にほんかい)側の地域で、冬の天気は全く違います。太平洋側の地域は、冬は寒いものの、晴れの日が続きます。下の写真(左)は東京の冬の写真です。天気が良い日が多く、東京から100km以上はなれた富士山もクッキリとみることができます。写真(右)は、新潟の南魚沼市(みなみうおぬまし)の写真です。東京から200kmほど北にある南魚沼(みなみうおぬま)では、冬には雪がたくさんふり、スキーを楽しむことができます。冬、乾燥した東京から新幹線(しんかんせん)に1時間少々乗っただけで、一面の銀世界(ぎんせかい=雪が降って真っ白なところ)が現れます。

川端康成(かわばたやすなり)という作家は日本ではじめてノーベル文学賞(ぶんがくしょう , Nobel Prize in Literature)をとりました。川端康成の『雪国』という小説は、「国境(こっきょう)の長いトンネルを抜けると雪国であった。」という有名な1文で始まります。トンネルに入る前は雪などなかったのに、トンネルを抜けて、新潟県の越後湯沢(えちごゆざわ)という町に出ると、そこは深い雪の中だったということです。では、なぜ、そのようなことが起こるのでしょうか?

 

トンネルの上には2000m級の高い山があります。これがトンネルを超えた新潟側にだけ雪が降る理由です。日本海には、対馬海流(つしまかいりゅう)という暖かい海水が流れています。先ほど、冬には北からの冷たい風が吹くと言いました。その風が日本海を通り、暖かい海水に冷たい風があたることによって、たくさんの水蒸気が作られ、雲ができます。その雲が高い山々にぶつかって、新潟側に雪を降らせます。雪はほとんど新潟の方で降って、東京の方には、乾いた冷たい風だけが吹くのです。雪がたっぷりあって、スキー場にちょうど良い山がある新潟は、東京の人にとってスキーやスノーボードが楽しめる近くてすてきなところなのです。

新潟は冬以外の季節も良いところです。春には東京よりも1ヶ月くらい遅く桜(さくら)の花が咲きます。このころには冬に大量に降った雪が解けて、川の水が増え、つくしなどのかわいい野の草も顔を出します。春の終わりには田植えが始まります。田植えとは、田んぼに稲(いね)を植える農業(のうぎょう)の作業(さぎょう)のことです。

日本人にとって米という作物は非常に大切なものです。そのため、日本ではどこでもお米が作られています。その中でも、新潟の魚沼地方ではおいしいお米が取れます。「コシヒカリ」というブランドの米はとても有名ですが、魚沼地方のコシヒカリが特においしいと言われています。米が育つのは夏ですが、夏の魚沼地方は夜には気温が下がり、昼間は暑くなります。昼と夜の寒暖差(かんだんさ)と言われる気温の変化が大きくなることが、おいしいお米がとれる秘密(ひみつ)なのだそうです。寒暖差が大きい魚沼地方では、朝、霧(きり)がでます。そんな霧の世界もきれいですよ。このような環境(かんきょう)の中で、稲は元気に育ち、やがておいしいお米になります。

さて、新潟の四季の中で、秋は特におすすめしたい季節です。みごとな紅葉を見ることができるからです。冬は一面(いちめん)雪化粧(ゆきげしょう=すっかり雪におおわれた様子)のスキー場ですが、秋は紅葉もきれいです。そこで、スキー場の中には、スキーシーズンだけではなく、紅葉の季節にもロープウェイ(ropeway)やゴンドラリフト(gondola lift)を動かすところもあります。山に自分で登らなくても良いので、子供もお年寄りもきれいな紅葉を楽しむことができます。スキー場での紅葉見物も楽しいですよ。

新潟は東京からも近いので、好きな季節に、ぜひ、遊びに行ってください。

 

  文 ・ 写真:岡野秀夫 (2021.3.9)